装飾 背景

一生涯の健康・医療情報を自ら管理し、活用できる仕組みを提供することで個人の健康をワンチームでサポートしていきたい!


2025.05.16

TIS株式会社 名田 茂 丹野 恒平

⾦融で培ったセキュリティ技術、サービスプラットフォームでの実績と医療業界における⻑年の知見で健康維持・増進に活⽤できる仕組みを提供

-はじめにTISがどのような企業なのか教えてください。

名⽥:TISはもともと⾦融業界でセキュリティ技術やサービスプラットフォームなどのシステム開発を⾏ってきました。2008年にインテックホールディングスと共同持株会社ITホールディングスを設⽴し、その後現在のTISインテックグループとなりました。互いの強みを活かしたサービスの提供を実現していく中で、TISが⾦融業界で培ってきた情報を取り扱うノウハウをインテックにおける医療業界での知⾒を活かして、医療やヘルスケアの領域でも活かしていこうということで、現在、医療ヘルスケア事業を推進しています。

-医療ヘルスケア事業では具体的にどのようなことされていますか?

名⽥:医療、地域、製薬、保険の⼤きく4つのジャンルに分けて、それぞれで事業展開をしています。医療では、院内ITや電⼦カルテをはじめとした医療DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進。地域では生活者の健康づくりをサポートする「ヘルスケアパスポート」というサービスの提供。製薬では、解析×ITの力でヘルスケアデータ活⽤DXを推進。保険では、保険業務改革を支援するITサービスと医療連携支援などです。この4つのジャンルを通じて、医療・健康増進への貢献を⽬指していますが、それを連動させたヘルスケア・メディカルデータネットワークを構築して、市⺠や患者さまのPHR活⽤を促進するヘルスケアプラットフォームといった新たな形で貢献していこうと進めています。

-⾃社の魅⼒は、どのようなところですか?

名⽥:TIS単体では、絶対に⼿を抜かずに仕事に向き合う姿勢が魅力ではないでしょうか。それが特定の誰かではなく、TISで働いている社員共通でそのような傾向があるように感じています。TISはTISインテックグループの基幹企業ではありますが、部署や会社という垣根を超えてプロジェクトチームを組み、それぞれのノウハウや知識をクロスさせて業務にあたっているところも魅⼒です。様々な業界、業種業態に精通していて、ヘルスケアでもグループの総合⼒で対応します。各業界での常識が他の業界でも活かせたり、アイデアの基盤になったりすることもあるので、総合⼒での取り組みや柔軟な形でプロジェクトを進めていけるところは、魅⼒でもあり、強みでもあると感じています。

-TISでは既にPHRサービス事業に取り組んでいると伺いましたが、それはいつ頃からですか?

名⽥:今から5~6年前に、⼤学病院と⼀緒に先程もご紹介した「ヘルスケアパスポート」を実⽤化させることが本格的な事業としての取り組み始めた契機になります。実は、TISではその前からPHRやEHR(電⼦健康記録)を流通させる社会基盤の構築を事業化できないか検討していて、そのベースがあって大学病院との共同事業を実現できた経緯があります。

―「ヘルスケアパスポート」とはどのようなサービスですか?

丹野:端的にいうと、地域医療連携に必要な情報共有を、⾼セキュリティ、低コスト、低事務負担で実現する地域の健康づくりの普及・継続を促進するサービスです。健診や予防接種といった公的データ、検査結果やその画像などの医療データ、お薬⼿帳などの⺠間企業が保有するデータ、といったようにそれぞれ分散しているPHRを⼀⽣涯にわたって管理することで、健康維持を総合的に促進することが可能になります。現在、6つの⾃治体で導⼊いただくなど普及しつつあり、デジタル庁のデジタル地方創生サービスカタログ(2024年冬版)でもご紹介いただきました。地域医療のデジタル化に向け今後導⼊を検討いただいている⾃治体もあります。

⽣活者⼀⼈ひとりがデータを活⽤できればライフステージに応じたQOL向上が望める

-既にPHRサービスを事業として取り組んでいるTISですが、私⾒として、どのようなPHRサービスを望みますか?

丹野:まず、自分の健康状態を可視化することが大事だと思っています。その上で、記録したデータの変化や⽐較を簡単にビジュアル化してわかりやすく知ることができれば、有効に活⽤して自分の健康をコントロールできるのではないでしょうか?また、食事や運動、睡眠は毎日行うことなので、入力する⼿間が少ないことも重要ですね。

名⽥:簡単に記録できる、簡単に可視化することは、本当に⼤事なことだと思います。プラス、早い年代から利⽤することも⼤切かと考えています。AIの発達によって、膨⼤な記録を分析して個人に最適化されたレコメンドをできるようになりつつあるので、いつどんな時にどのような体調だったのかを年齢を重ねると共に知ることで、20年後、30年後までの健康状態がイメージできることは、健康寿命の延伸にもつながります。

-PHRサービスが社会的に必要であると考える要因を教えてください

名⽥:健康はメンタル領域にも大きく関わっていて、疲労やストレスの度合いなど、個⼈によって感じ⽅が異なる健康状態もPHRデータから定量化したり、可視化することができる時代になっていくと考えます。これから少⼦化などで社会の仕組みが⼤きく変化していく中で、⼀⼈ひとりが長く健康でいられることが労働人口の確保、社会保障など様々な観点から重要となります。未来のヘルスケアのあり⽅を考えた場合、PHRサービス事業が担う役割はとても重要です。

―PHRサービス事業協会との関わりは?

名⽥:弊社としては、PHRサービスといった新しい産業の⽴上げに関わりながら、個社としても事業を作っていきたい想いがありました。PHRは新しい事業テーマのため、⼀社で産業化しようとしても、なかなか上⼿くいきません。PHRサービス事業協会の活動を通じて、多くの事業者と⼀緒に取り組むことでPHRサービス産業としての道が開けていくのではないかと考えています。

丹野:また、産業の発展には、ビジョンの発信や必要な政策の提⾔、多様なサービスが適切に創出されるための環境整備が欠かせません。こういったことを会員の皆様と⼀緒にPHRサービスを提供する事業者の視点から⾏うことができればと思っています。

―この機会に、現在PHRサービス事業協会への⼊会を検討されている企業の⽅々へメッセージなどあればお聞かせください。

丹野:PHRサービスは、どのようなサービスであれ、最終的には個⼈の健康に繋がっていくものです。⾷事、運動、睡眠など健康に必要となるサービスを、それぞれの分野の企業が協⼒し合ってトータルで個人をサポートするエコシステムができればと考えています。

名⽥:我々の⼀番の⽬標は、PHRサービスをマネタイズできる産業として拡⼤していくことです。最終的には、PHRサービスを国際的にも通じる新たな産業の一つと出来る様、⼀緒に進めていきましょう!

-お忙しい中、ありがとうございました。

TIS株式会社
https://www.tis.co.jp
〒160-0023東京都新宿区⻄新宿8-17-1

1971年に(株)東洋情報システムとして創業しソフトウェア開発サービスを開始。50年以上にわたるミッションクリティカルなシステム開発で培った⾼度な実現⼒と先進性で、3000社以上のビジネスパートナーとして『成⻑戦略を⽀えるためのIT』を提供している。グループ会社数は57社に上り、連結従業員数は約22,000名で様々な提案と課題解決にあたっている。東京証券取引所プライム市場に上場

名⽥茂(ShigeruNada)
TIS株式会社デジタルイノベーション事業本部ヘルスケアサービス事業部ヘルスケアプラットフォームサービス部エキスパート
PHRを活⽤してダイエット成功:検診の際にHbA1cが基準値を⼤幅に超えていたため、まずはスマートウォッチを購⼊し形からダイエット開始。PHRの蓄積を開始すると共に⾷事⾯の改善とウォーキングで20kgの減量達成し、その後も体重を維持している

丹野恒平(KouheiTanno)
TIS株式会社デジタルイノベーション事業本部ヘルスケアサービス事業部ヘルスケアプラットフォームサービス部チーフ
健康に気遣っていること:週末、家族が寝ている時間にランニングをやること、カロリーコントロール

資料イメージ

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